ストレンジャーたち/野性の日々

at VACANT​

ABOUT

バストリオは原宿VACANTにて12月6日から9日にかけて新作『ストレンジャーたち/野性の日々』を上演します。9月、10月に発表した『ストレンジャーたち』『野性の日々』を含めた”野性シリーズ”の3本目となります。

「野性」とは、自分にとって人間、生き物が持っている無意識で意識下で隠したり演じてコーティングしてるもんが剥き出されたり溢れてしまう瞬間みたいな、匂いがするようなところ、矛盾の中間に存在すること、そこに表現における自分にとってのジャッジみたいなもんが揺れながらもあってそこを個々で逃さんようにやるみたいなことを、「野性」という言葉を使って試行し始めました。9月、VACANTにて『ストレンジャーたち』においては親密だと思えるものでさえ他者だという距離について思考し、その絶対的な距離に手を伸ばすようなユーモアや身振りについてバストリオメンバーと砂川佳代子さんと取り組み、境界線を過剰に表面的に扱うことで意識的にその線上に乗っかっていくような身振りの発見について、そして死と生の対峙についての不可能性にも触れていきました。例えるならビートの上にアバウトな線を引いて、意味を引っ張ってきたり繋がらないもんを同じテーブルに乗せていくような態度の再発見で、Fourcolorのライブから始めたことの発見も大きかったです。10月、『野性の日々』では前作の逆ともいえる身振りで、SPORTS MENというバンドが持っている歌や詩という物語を内包している線上に、インタビューという構成を用いて椅子を並べ居座り、ただここにいる人間や石やお金や木が句読点を打つことで線に触れることにより、意味を弛緩させ質感を生み出して場に振動を起こす様を観客と共に観察する時間と空間を構築しました。この二作品を経て個々が互いを拡張させていくような瞬間を12月の新作では発見したいと思ってます。これから始まります、終わりは始まりで、もう始まっているし、始まりなんてわからないってことです。

野性二作品の参加者に加えて、新たに音楽でSKANK/スカンクさん、タカラマハヤくん、俳優である菊沢将憲さん、田崎小春さんも参加します。さらに増えるかもしれないですし場はいつだって開かれていて閉じてます。役職はあれどなによりも人間として関わってきてもらうつもりで制作していきます。どうなるかなんてやってみないとわからない、そういったところに表現があります。感覚がすべてで、多様に存在するはずの主観がギリギリのところで自然発生的に踊りだすような、誰も知らないようなところで動き出す何かを圧倒的にやってみようと思ってます。/今野裕一郎

『ストレンジャーたち/野性の日々』CF 2019.12.6-9 at VACANT 撮影・編集:和久井幸一

OUTLINE

ここには人間が住んでいる。ストレンジャーたちは家を建てる、そしてそこから周縁に追いやられた野性を見つめること、時にそれは動物園で眠るライオンの寝息のような、生物のいない衛星のような、祖国から追い出される移民のような、病とたたかっている家族のような、荒野に集まった人間とその他のものたちは生を剥き出しにして、他人のままの優しいからだで真っ赤になって笑うのでした。

作 バストリオ

演出・照明・美術 今野裕一郎

登場
橋本和加子
坂藤加菜
佐藤駿
田崎小春
kurokimai
SKANK/スカンク
タカラマハヤ
豊田真之
菊沢将憲

音楽
SKANK/スカンク
タカラマハヤ
SPORTS MEN

ペインティング・イラストレーション kurokimai

美術建築 秋良美有

衣装 MOC

香り バンシュウミチヒロ

音響 岡村陽一

宣伝美術 嵯峨ふみか

写真 comuramai

FOOD 出張ごはんとお菓子「ニャー」

Web写真 comuramai、kurokimai

制作・Web 橋本和加子

協力
黒瀧保士(VACANT)、犬など、東京塩麹、Nibroll、、シバイエンジン

企画・主催 バストリオ

TIME TABLE

2019年12月6日(金)〜9日(月)

12月6日(金)20:00〜★佐々木敦(批評家)
7日(土)15:00〜◎/19:30〜★山下澄人(小説家)
8日(日)13:00〜/17:30〜◎★出演者たち
9日(月)13:00〜/17:30〜

★アフタートーク
SPORTS MENは全回演奏することになりました
◎日程のみ、豊田、澤田の演奏回となります

TICKETS

一般
予約 3,500円 当日 4,000円

U-25
予約 3,000円 当日 3,500円

ペア割
6,000円(2名分)※予約のみ

特典付きプレミアチケット
5,000円 ※予約のみ

14歳以下無料

プレミアチケット特典内容
戯曲:9月の『ストレンジャーたち』と10月の『野性の日々』の戯曲
香り:バンシュウミチヒロによる香りのサシェ

・全席自由席
・開場/受付開始は開演の30分前
・お子様もご覧いただけます
・ペア割ご希望の方は予約フォームで枚数[1枚]を選択下さい

MAP

VACANT

東京都渋谷区神宮前3丁目20−13

PROFILE

バストリオ

主催・企画

今野裕一郎が主宰するパフォーマンスユニット。自然や都市のもつ感触、役者の身体から出てくる生理や質感を活かし、フラットで豊かな作品をうみだす。生演奏による音と役者の声、ものと身体、光と影、テキストや映像を断片的に扱い、ドキュメンタリー編集の技法を用いて観客の想像力を喚起する演劇をつくりあげる。東京・足立区での半年間のワークショップ「こどもえんげき部」や、日本各地を音楽家とツアーで回る活動も行なっている。これまでにコラボレーションしたミュージシャンは松本一哉、杉本佳一、minamo、滝沢朋恵、空気公団、タカラマハヤ、角銅真実、三日満月など。
Web:https://busstrio.com

今野裕一郎

演出・照明・美術

バストリオ主宰、映画監督、演劇作家。横浜国立大学経済学部を中退後、京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科卒業。在学時にはドキュメンタリー映画監督の佐藤真氏に師事し、ドキュメンタリー映画の制作を始める。「出産」を真正面から捉え家族が増える喜びを描いた『3人、』を制作し、劇映画では監督作『Hello, supernova』が池袋シネマ・ロサやドイツ・フランクフルトの映画祭で上映され、『グッドバイ』は今年4月にポレポレ東中野で公開された。演劇では宮沢章夫氏が主宰する遊園地再生事業団で三本の作品に映像・出演で参加したのち、バストリオを2010年に旗揚げ、ドキュメンタリーの手法を用いて演劇の枠を越えた唯一無二の作品を精力的に発表している。
Photo by kurokimai

橋本和加子​​

登場

バストリオのパフォーマー。最近の主な出演作に、矢内原美邦演出『日々』(市原湖畔美術館「更級日記考―女性たちの、想像の部屋」関連イベント)、菊沢将憲監督『凹/eau』がある。2020年3月には吉祥寺シアターにてミクニヤナイハラプロジェクトの最新作『はじまって、それから、いつかおわる』に出演予定。
Instagram:
https://www.instagram.com/wakako_hashimoto
Photo by kurokimai

坂藤加菜

登場

身体を用いた作品の発表、音楽家の演奏に混じる踊り子。バストリオでは主に2016年以降『わたしたちのことを知っているものはいない』『TONTO』『ストーン』に出演。2019年よりメンバーとなる。他、MVや映画、映像作品への出演や振付など。
Web:https://sakatoukana.tumblr.com

佐藤駿

登場

1990年生。最近の主な出演に、屋根裏ハイツ『ここは出口ではない』(作・演出:中村大地)、『Necktie』(監督:七里圭)、などがある。パフォーマンスをつくる集まり「犬など」主宰。
Web:http://inunado.wixsite.com/inunado
Photo by kurokimai

田崎小春

登場

1991年生。福岡県出身。青年団リンクRoMT、田上パル、お布団、努力クラブ、ブルーエゴナクなどの作品に出演。今年の夏は自主企画で福岡にて一人芝居をした。東京、福岡、ときどき京都にて活動している。

kurokimai

ペインティング・イラストレーション・登場

絵を主体とした作品を制作し発表。バストリオでは、ヴィジュアル面でのアートワーク全般、またリメイクユニット「MOC」として衣装制作・スタイリングを担当。映像・写真、ことばからもアプローチしている。
Web:kurokimai.strikingly.com
Web:http://moc2019.mystrikingly.com
Photo by comuramai

タカラマハヤ

登場・音楽

1992年生。印刷物のデザインを中心に、映像や楽曲、舞台美術に到るまで幅広く手掛ける。 西アフリカ楽器、電子カリンバ、ステレオ多重録音による演奏を得意とする。東京塩麹に所属。 2015年よりオルタナティヴスペース「飯島商店 Iijimashouten」を拠点に展覧会やイベントの企画運営を行う。
Web:http://takaramahaya.com
Twitter:https://twitter.com/mahayap
Photo by comuramai

SKANK/スカンク​

音楽

2005年よりニブロールに加入。以後全作品の音楽を担当。個人の活動では国内外で多数の舞台作品への楽曲の提供、演奏、コラボレーション、他ジャンルのアーティストとのセッション、2015年より毎年インスタレーションの展示やパフォーマンスの発表、映画音楽など活動の幅を広げている。
photo by 深澤孝史

菊沢将憲

登場

俳優・映画監督。野田秀樹・小野寺修二・ノゾエ征爾・黒田育世・矢内原美邦・康本雅子の舞台に出演。2016年にはアヴィニョン演劇祭イン初演のアンジェリカ・リデル演出作に出演し、監督作「おーい、大石」がPFFアワード2016に入選。映画出演作として、バンクーバー国際映画祭で審査員特別賞を受賞した主演作『815』の他、『わたしたちの家』『真っ赤な星』『大仏廻国』『グッドバイ』などがある。
Web:http://masanorikikuzawa.strikingly.com
Twitter:https://twitter.com/renonremon

SPORTS MEN

音楽

全員が大学の映画サークル出身、各々が映画製作のキャリアを経て結成された豊田真之(Classical Guitar, Vocal)、中村太紀(Electric Bass Guitar, Chorus)、澤田栄一(Ukulele)による3人組。3つの弦楽器の繊細な合奏に豊かなコーラスワークを乗せ、バンドとしての音の「余白」や「静けさ」を意識した演奏をテーマとしている。2016年9月、1st Full Album『海までそして海から』(NHK Eテレ『2355』使用曲「山」収録)をリリース。2018年2月、バンド名を「豊田真之トリオ」から「SPORTS MEN」に改名。都内を中心に活動中。
Web:https://tm-trio.com/
Photo by kurokimai

秋良美有

美術建築

1994年生まれ。2018年愛知県立芸術大学美術学部油画専攻卒業、2020年東京藝術大学大学院先端芸術専攻修了。2018年よりバストリオのメンバーに加わる。2018年『黒と白と幽霊たち』(金沢21世紀美術館)、2019年『TRANSIT』(急な坂スタジオ)舞台美術担当。観者の参加を必要とするセノグラフィを試みている。
Photo by comuramai

MOC

衣装

2018年、バストリオ「オープン・グラインドハウス」at吉祥寺シアター、での試みからはじまった衣服のリメイクユニット。Gakkunは縫製担当、kurokimaiは素材となるコラージュのアートワーク担当、バンシュウミチヒロは香りを担当。主に古着を主体にして、衣服のリメイク/衣装のスタイリングを行なっています。
Web:http://moc2019.mystrikingly.com
Photo by comuramai

バンシュウミチヒロ

香り​

1984年東京生まれ。精油(エッセンシャルオイル)を用いて空間の調香デザインを始める。2019年6月よりMOUNTAIN OF CLOTHESに加入。衣・香。担当。
Photo by comuramai

岡村陽一

音響

専門学校で録音を学ぶ。インドの古典楽器の奏者と出会い関わる中で、 さまざまなスペースでのステージ音響にも携わる機会が増える。 2015年よりバストリオの公演のいくつかに音響として参加。
Photo by kurokimai


お問合せ:バストリオ info@busstrio.com